婦人科検診とは？
検査内容や料金、早期発見の重要性などを解説
Examination
婦人科検診とは？
婦人科検診とは、子宮や卵巣など女性特有の臓器の病気を調べる専門的な検査を指します。症状・異常が出たときや、結婚前などに婦人科検診を受ける方は多いのですが、実は、定期的に受けることも非常に大切なのです。
なぜなら子宮や卵巣の病気は、初期は自覚症状がないまま進行し、気づいた時には治療の選択肢が限られてしまうことも少なくないからです。定期的な検診による早期発見が、ご自身の体を守ることに繋がります。
特に子宮頸がんや卵巣の腫瘍は早期発見が健康を左右します。厚生労働省は子宮頸がん検診について、「2年に1回」の受診を推奨していますが、エリス婦人科クリニック川崎駅では、より確実な健康管理のため、20歳以上の女性に「年に1回」の定期検診を強くおすすめしています。
婦人科検診の内容とは？検査項目一覧
（子宮頸部細胞診）
子宮の入口（子宮頸部）に発生する子宮頸がんや、その前段階の異常細胞を発見するための検査です。専用のやわらかいブラシなどで子宮頸部を優しくこすり、細胞を採取して詳しく調べます。性交渉の経験があるすべての方に推奨されますが、性交渉がない方にも感染する可能性がごくまれにあります。ご不安な点があればご相談ください。
（経膣エコー）
内診だけではわからない子宮や卵巣の内部の状態を、超音波を使ってリアルタイムの映像で観察します。プローブと呼ばれる細い器具を膣内に挿入し、子宮筋腫や卵巣のう腫、子宮内膜の厚さや排卵の様子などを確認します。
（STI検査）
性交渉によって感染する様々な病気（STI）の有無を確認する検査です。おりものや血液から、クラミジア、淋菌、HIV（エイズ）など、自覚症状が出にくいものや不妊の原因となる感染症を調べます。
妊娠初期に風疹に感染すると、お腹の赤ちゃんに影響が出る可能性があるため、事前に免疫（抗体）の有無を調べる血液検査です。抗体の有無を知ることで、先天性風疹症候群のリスクに備えることができます。
B型肝炎ウイルス（HBV）に感染しているかどうかを確認する血液検査です。このウイルスは肝臓に炎症を引き起こす原因となります。特に、B型肝炎は母子感染のリスクがあることで知られています。出産時にお母さんから赤ちゃんへ感染すると、お子さんが生涯にわたってウイルスを持ち続ける可能性が高くなります。そのため、未来の赤ちゃんを感染から守るという観点からも、女性にとって非常に重要な検査項目の1つとされています。
採血によって血液中のヘモグロビン（Hb）や赤血球（RBC）、ヘマトクリット（Ht）などの値を測定し、貧血の有無やその程度を客観的に評価します。月経のある20～40代女性の約65％が「貧血」またはその予備軍の「かくれ貧血」だと言われています（ 厚生労働省調査 より）。貧血は、症状がはっきりと出ないまま静かに進行することも少なくありません。自覚症状の有無にかかわらず、定期的なチェックがとても大切です。
体の代謝を司る甲状腺ホルモンや脳下垂体ホルモンのバランスなどについて調べる血液検査です。これらのホルモンの乱れは、月経不順や不妊、流産の一因となることもあるため、妊娠を考える上でも大切な検査となります。
婦人科検診の料金｜エリス婦人科クリニック川崎駅
| 子宮頸がん検査 | 5,500円 |
| 子宮体がん検査 | 6,600円 |
| 超音波検査 | 5,500円 |
|
婦人科検診 （エコー＋頸がん） |
11,000円 |
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婦人科検診でわかる病気の例
一般的な婦人科検診は、主に「子宮頸がん検査」と「内診」が基本です。しかし、「腟超音波（エコー）検査経」などを組み合わせることで、子宮や卵巣の小さな異常を発見できる可能性が高まります。
大切なのは、調べたい疾患に応じた検査を受けることです。そこで、定期的な検診によって早期発見が期待できる代表的な病気について、その特徴を分かりやすく表にまとめました。
| 病名 | 特徴や症状 | 発見に有効な検査 |
|---|---|---|
| 子宮頸がん |
子宮の入口にできるがんで、20～30代に多い。 《主な症状》 初期はほとんど無し |
子宮頸がん検査（細胞診） |
| 子宮体がん |
子宮の奥に発生し、閉経前後の50～60代に多い。 《主な症状》不正出血 |
子宮体がん検査（細胞診） |
| 卵巣がん |
卵巣に発生する悪性の腫瘍で発見が難しい。 《主な症状》初期はほとんど無し（お腹の張りは進行サイン） |
経腟超音波（エコー） |
| 子宮筋腫 |
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30～40代に多い。 《主な症状》月経量の増加、月経痛、貧血など |
内診、経腟超音波（エコー） |
| 子宮内膜症 |
子宮内膜が本来とは異なる場所で増殖する。 《主な症状》重い月経痛、不妊の原因にも |
内診、経腟超音波（エコー） |
|
卵巣嚢腫 （良性の卵巣腫瘍） |
卵巣に液体などが溜まって腫れる良性の腫瘍。 《主な症状》ほとんど無し（茎捻転による激痛も） |
内診、経腟超音波（エコー） |
子宮頸がん
子宮の入口にできるがんで、20～30代に多い。
《主な症状》 初期はほとんど無し
子宮頸がん検査（細胞診）
子宮体がん
子宮の奥に発生し、閉経前後の50～60代に多い。
《主な症状》不正出血
子宮体がん検査（細胞診）
卵巣がん
卵巣に発生する悪性の腫瘍で発見が難しい。
《主な症状》初期はほとんど無し（お腹の張りは進行サイン）
経腟超音波（エコー）
子宮筋腫
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30～40代に多い。
《主な症状》月経量の増加、月経痛、貧血など
内診、経腟超音波（エコー）
子宮内膜症
子宮内膜が本来とは異なる場所で増殖する。
《主な症状》重い月経痛、不妊の原因にも
内診、経腟超音波（エコー）
卵巣嚢腫
（良性の卵巣腫瘍）
卵巣に液体などが溜まって腫れる良性の腫瘍。
《主な症状》ほとんど無し（茎捻転による激痛も）
内診、経腟超音波（エコー）
ブライダルチェックと婦人科検診との違い
「婦人科検診」と「ブライダルチェック」の違いは、検査の目的です。
婦人科検診が、がん検診などを中心とした「現在の健康を守る」ためのものであるのに対し、ブライダルチェックは、将来を見据えた「未来の安心な妊娠・出産に備える」ための健康診断です。
そのため、同じ検査項目もあれば、どちらかでしか実施しない検査項目もあります。
婦人科系の病気には、自覚症状がないまま進行し、妊娠中に判明すると治療が難しくなるものもあります。そのため、妊娠前にご自身の体の状態を詳しく知っておくことは、ご自身と未来の赤ちゃんを守るための大切なステップです。
日々の健康チェックとしての婦人科検診とあわせて、ご自身のライフプランに寄り添うブライダルチェックの活用をおすすめします。未来の家族計画のために、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
20代から婦人科検診を受けよう
生理のたびに繰り返すひどい痛みや気分の不調を「体質だから仕方ない」と我慢していませんか？特に20代は学業や仕事で忙しく、ご自身の体のサインを後回しにしがちです。
しかしその不調は、子宮内膜症や子宮筋腫など自分の健康と将来に影響しうる病気のサインかもしれません。症状が軽いうちに検診で体の状態を正しく把握し、適切なケアを始めることが、未来の安心に繋がります。
エリス婦人科クリニック川崎駅では、20代の方が気軽に相談できる「かかりつけ医」でありたいと考えています。病気のチェックはもちろん、ピル処方や月経移動といった、QOL（生活の質）を高めるためのご相談も積極的にお受けしています。
よくある質問（FAQ）
Q
性交渉の経験がなくても婦人科検診は受けた方が良いですか？
▼
はい、受けることをおすすめします。生理痛や生理不順といったお悩みは、性交渉の経験の有無にかかわらず起こります。診察の際は最大限配慮し、内診が難しい場合はお腹の上からの超音波検査に切り替えるなど、適切な方法で行いますのでご安心ください。問診の際に遠慮なくお申し出ください。
Q
会社の健康診断にある婦人科検診との違いは何ですか？
▼
会社の健康診断は、主に全身を幅広く調べる「スクリーニング（ふるい分け）」が目的です。婦人科クリニックでの検診はそれに加え、生理のお悩みや気になる症状について医師に直接相談し、原因を調べるための詳しい検査や診察ができる点が大きな違いです。
Q
生理中でも婦人科検診を受けられますか？
▼
経血が多い期間は、子宮頸がん検診などの結果が不正確になる可能性があるため、避けていただくのが望ましいです。ただし「不正出血」が主訴の場合は、出血中でも診察が必要です。ご自身の判断に迷う場合は、予約の変更も可能ですので、お電話にて一度ご相談ください。
Q
予約なしでも婦人科検診を受けられますか？
▼
当クリニックは、患者様の待ち時間を短縮し、お一人おひとりの診察時間を確保するため、予約制となっております。webまたはお電話にて事前の予約をお願いいたします。急な腹痛や大量の出血など、緊急の場合はまずお電話で状況をご連絡いただけますと幸いです。
Q
婦人科検診は痛いですか？
▼
痛みの感じ方には個人差がありますが、大きな痛みを伴う検査は基本的にありません。体に力が入ると痛みを感じやすくなることがありますが、当クリニックでは、患者様がリラックスできるよう丁寧にお声がけしながら診察を進めます。もし痛みや違和感があれば、我慢なさらずにその場で医師やスタッフにお伝えください。
Q
婦人科検診は保険適用ですか？
▼
生理不順や腹痛など、何らかの症状があり、その原因を調べて治療をする場合は「保険適用」です。一方、特に症状がなく、ご自身の健康状態を確認するための定期検診やブライダルチェックは「自費診療」となります。ご不明な点はお気軽にお尋ねください。